貴金属の一種である金は、黄金に光り輝く美しさから、装飾品や宝飾品、貨幣として世界各国で慕われてきました。見た目の美しさ、湿気や熱、腐食などによる劣化がほとんどないという特徴が、金が重宝される理由です。
その利点を活かしたのが建築物の装飾や通貨です。日本で言うと、金閣寺が代表的です。また、とてもやわらかいという特徴があるので、装飾品などに加工しやすい貴金属でもあります。
金の価値を高めているものは美しさが失われないこと…そう言っても過言ではありません。
この地球に存在する埋蔵量のうち他鉱物よりもずば抜けて少ない希少性であることが、金の価値を高めています。また、例えば炭素が原料であるダイヤモンドは人工的につくりだせますが、元素である金は作り出すことは困難で、人工で作ることができません。
金をつくろうとすると、1gで何兆円という莫大な時間と費用、人材を使うことになります。実行しようとするには夢のような話になってしまいます。厳密に言うと金は人工的に作ることは可能ですが、現在の技術では複雑でとても難しいのです。そういったことから、「作り出せる」ことは理論的には可能ですが、現実に行うとなると「不可能」となってしまうのです。
他の金属を精練して金を作ってしまおうと、「錬金術」なるものを行っていた古代の人々は、金を作り出すことは叶いませんでしたが、当時の技術が現代に生かされているのです。この限りある資源を大切にしていきたいですね。
電気を通しやすいという金の性能を生かしたものが、「携帯電話」。金は高級品として浸透していますが、実は金は身近なところで日常的にも使用されているのです。
高い電気の電導性を持つ金は、精密機械である携帯電話にとって重要なポイントになるのです。
紀元前にはすでに登場していた金の歴史は古いもので、有名なのはツタンカーメンの黄金のマスクですね。この時以前にも金は使用されていたとも言われていますが、装身具に王族が自身の名誉の象徴、富や権力として使用されていたました。
また、お守りや魔除け、中には治療薬として使用されていた歴史もあります。特に、金は加工の技術がなくても扱いやすいので昔から重宝され、広く知れ渡ったのではないかとされています。
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