トウモロコシ・大麦・ライ麦などの穀物が原料の、麦芽を原料とした蒸留酒のことです。これを糖化・発酵させてから、さらに蒸留して樽の中で熟成されて作ります。ウイスキーの定義として、「蒸留している」「穀物を原料としている」「樽の中で熟成を行っている」、この3つの条件を満たしたものがウイスキーとして認められています。
穀物の種類としては、トウモロコシ=「コーン・ウイスキー」、トウモロコシ・小麦・ライ麦=「グレーン・ウイスキー」、大麦麦芽=「モルト・ウイスキー」、ライ麦=「ライ・ウイスキー」と呼ばれて親しまれています。
ゲール語で「生命の水」を意味する「ウシュク・ベーハー」と、ウイスキーの語源は言われています。ヨーロッパ中西部に起った古代民族ケルト族のうち、アイルランドからスコットランド地方へ海を渡って移住したゲール語を使っていたゲール族は、現在のスコットランド人やアイルランド人がこの末裔と言われています。
時代を経てこの言葉が、【ウスケボー:Usquebaugh】→【ウイスカ:Usqua】→【ウイスキー:Usky】と変わり、ウイスキー(WhiskyまたはWhiskey)になったと伝えられています。
日本にウイスキーが最初に伝わったのは、ペリー総督率いるアメリカ艦隊が来航した年である1853年とされています。その後の1871年、明治維新後にウイスキーが最初に輸入されました。欧米文化を伝える酒のひとつとして薬酒問屋が輸入しましたが、普及することはありませんでした。それから国内での国産ウイスキーとして蒸留が始まるのは関東大震災のあった1923年で、日本初のモルト・ウイスキー蒸留所「寿屋」山崎工場(現在の山崎蒸留所)の建設が、京都郊外の山崎峡で始まります。国産ウイスキー第1号である「サントリー・ ウイスキー白札」が1929年に誕生し、第二次世界大戦後には、生活の洋食化が進むと共に人々の間にウイスキーは浸透して広まっていき、数多くのウイスキー業者が参入していきます。そして現在では、世界5大ウイスキーのひとつとして日本のウイスキーも愛されるようになりました。
ウイスキーの定義は、平成元年の4月に改正された酒税法によって次のようにしています。
〜酒税法第3条からの抜粋〜
【イ】…水および発芽させた穀類を原料として糖化させて、発酵せたアルコール類含有物を蒸留したもの。
※当該アルコール含有物の蒸留の際の留出時のアルコール分が、95%未満のものに限る。
【ロ】…水および発芽させた穀物によって穀類を糖化させて、発酵させたアルコール含有物を蒸留したもの。
※当該アルコール含有物蒸留の際の留出時のアルコール分が、95%未満のものに限る。
【ハ】…【イ】または【ロ】にあげる酒類に、スピリッツ・アルコール・色素・香味料または水を加えたもの。
※【イ】または【ロ】にあげる酒類のアルコール分の総量が、スピリッツ・アルコールまたは香味料を加えた後の酒類のアルコール分の総量の10/100未満のものを除く。
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