家具の豆知識2 -アンティーク家具

■アンティーク家具

「アンティーク」や「骨董品」という言葉がここ20年の間によく聞かれるようになりました。 雑誌などにもよく取りあげられるようになりました。しかしその一方で、未だに良く判らない世界、興味はあっても知識がない、そう感じている方が多いと思われます。その理由のひとつに、アンティーク家具や骨董品は売買される際「定価」というものが無く、その商品価値はオークションや流行などを通じた需要と供給のバランスによって定められるという点があります。また「骨董品」と聞くと、それは「美術品」つまり、投資の対象というイメージがあると思います。現在も投資対処的オークションも行われています。しかし、ヨーロッパでは長年オークション開催者たちが売買の仲介を公開市場で行い、誰でも簡単に参加できる形で運営してきました。今も各地に数えきれないほどのオークションが毎日のように開催されアンティークが取り引きされています。

 

陶器、ガラス器、アクセサリ、絵画、家具等あらゆるものがアンティークとなります。店もそれらの種類と同じように専門、細分化されていますので、探しているものを見つけることは意外と難しくないようです。またこの30年間、アンティークに関する文献や専門書は数えきれないほど発行され続け、一般的なアンティーク愛好家達へも情報が入り易くなっています。

 

昨今では、欧米人にとってアンティークは何ら特別のものではありません。ふらりと立ち寄る観光客で観光地のノミの市はたいへん混雑しているそうです。

■アンティークとは?

 

「アンティーク」とはなんでしょうか?実は、1870年頃まで古代ギリシャ、ローマの遺物に対して使われた単語でした。その後、欧米の上流階級の間で行われていた美術品・宝飾品などを含む物品の売買が、 新興富裕市民層にも浸透し工芸品などにも範囲が広がっていきました。現在「アンティーク」と言うと、輸入関税に関する法律では 「製作後100年を経た物」に限ると定義され関税額を決定する基準となっています。
英語ではおおまかにアンティークの中に次のような区別がされています。
ラビッシュ(rubish),ブリックアブラック(bric-a-brac),ジャンク(junk),アンティーク(antique)

  • □ラビシュ -ごみの意味ですが、中古テレビや古着などリサイクル品のこと
  • □ブリックアブラック -上記に同じ
  • □ジャンク -1940年以降に作られたものを呼ぶ
  • □アンティーク -1940年以前に作られたものを呼ぶ

 

第二次大戦を境に大量生産が定着し、物の作り方に大きな変化が起こり「稀少性」が現れてきたようです。

■アンティーク家具の魅力

 

私たちの生活の中で家具は重要な道具の一つです。その場所で生活する人々の必要に応じて作り出される為、歴史を追って見ると、種類、材質、デザイン、製作法など環境の影響が見られます。その為、古代から現代に至まで数え切れないほどの様々な家具が生まれてきました。20世紀以前、丁寧に手作りされたものは50年、100年、修理、手入れをされ大切に使われて今に残りました。
それらは「年月」が生み出した人工的に再現できない風合いを持っています。また個々の家具は亡くなった前所有者の想い出、今は失われた過去の生活習慣、家族の歴史の証人など「過去」へ今も触れることができるという確かな感覚を私たちに与えてくれるのもアンティーク家具の魅力です。

 

ヨーロッパ、特にイギリスにおいての家具造りの技術は世界へ覇権を伸ばしていくのと同時に大きな影響をもたらしました。家具の構造とデザインはすべてここが基本となり、現代も受け継がれています。また、彼らにとって家具というのは単なる生活用品としてだけではなく、その愛着は私たちの想像を遥かに超える強いものです。

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