リサイクルは江戸時代からすでに始まっていた

江戸時代は、リサイクルがとても盛んな時代だったことをご存知ですか?
ものがとても貴重だった時代、いらなくなったり、壊れたりしても廃棄せずに修理して新しく生まれ変わらせたり、また違う用途としてよみがえらせたりしていました。
ゴミを出さないからとてもきれいな町だったと言われていました。
当時、実際にあったリサイクルの職業の一部をご紹介します。

■江戸時代に主に行っていたリサイクルのご紹介

◎紙屑買い・・・紙屑買いは現在で言う、ちり紙交換業です。昔の紙は余計な加物がなく、再生させることが容易に出来ていました。また、紙だけでなく、古金(いらない金属製品)や古着、古布などなんでも回収していました。

◎古着屋・・・江戸時代までの布はすべて手織な為、大量生産が難しく衣服はとても貴重な物でした。当時は古着の売買は儲かる商売で、千軒以上の同業組合があったとされています。古布や端切れなどどんな部分も捨てずに売買されていました。

◎鋳(い)かけ・・・飯炊き釜や鍋などの金属を長年使っていると底に穴が空きます。これを修理してくれる業者の呼び名を鋳(い)かけと言います。主に金属でできた製品を修理してくれていました。

◎瀬戸物の焼き接ぎ・・・食器などに使われる陶磁器を修理することです。割れてしまった陶磁器を白玉粉で接着し、再び加熱すると割れ目が接着され、再び使用できるようになりました。

◎箍屋(たがや)・・・木製の桶や樽などを円筒形に締めている部分を箍(たが)と言います。古くなると、ゆるんだり、折れたりしてしまいます。これを新しい竹で締め直してくれる職人さんがいました。

◎鏡研ぎ・・・昔の鏡は、青銅の表面に水銀メッキを施し、鏡として使用していました。しかし、使用しているとどうしても曇りが出て、見づらくなります。この鏡の水銀メッキを新しく施してくれる職人が町中を巡回していました。

◎臼の目立て・・・石臼(いしうす)のすり減ったの目を立て直すのが職業です。昔は小麦などを石臼ですりつぶしていたので、臼がすり減るたびに、直してくれる職人が必要でした。

◎灰買い・・・燃やしたあとに残る灰を売る商売も江戸時代にはありました。

◎研ぎ屋・・・包丁などの刃物を研ぐ職人です。こちらは数は減ってしまいましたが、現在でもある職業です。素人が刃物を研ぐよりも、職人に頼む方が確実に切れる仕上がりになるので、多く利用されていました。

◎傘の古骨買い・・・昔の傘は、紙と竹でできており、張り替えたりして再び使えるようにする職人がいました。傘に使われている紙は油紙といい、これだけでも特殊な包装用に売買されていたようです。

◎下駄の歯入れ・・・足を乗せる部分に木の台を用いている部分を「歯」と呼びます。歩くと、どうしても歯の部分がすり減ってしまうので、長く履き続けられるように、歯の部分を差し替えて交換できる下駄が出回り、これを交換してくれる専門の職人さんがいたのです。

◎行灯の仕替え・・・いらなくなったり、破損して使えなくなった行灯を買取り、代わりに新品を売っていました。買い取った行灯はまた修理し、売っていました。

◎箒(ほうき)売り・・・箒もリサイクルしていました。使いつぶしたり、壊れた箒を下取りし、これを植木用の縄やたわし用に加工し再び売っていました。

■現代につながるリサイクル

古着の縫いを解いて洗う和服の「洗い張り」や、「染め直し」といった技術は、現代にも受け継がれています。布団の打ち直しもありますね。金属を溶かしてまた新しい製品に生まれ変わらせる技術も現代に受け継がれています。
現代でも江戸時代のリサイクルを見習って、不要品を捨てるのではなく、新しいものに生まれ変わらせて、次に必要としてくれる人々に送り届けたいですね。
ごみを無くし、次につながるリサイクルのお手伝いを買取の匠はこれからも行っていきます。

買取のたくみや エコの仕組み

 

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